日本人は『奴隷』となり、なぜ騙される続けるのか?

日本人は『奴隷』となり、なぜ騙される続けるのか?

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元ヘッジファンドマネジャーの横森一輝が、世界経済・投資に関してあなたの疑問・質問に答えるポッドキャスティング

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vor 13 Jahren
会員の皆様にはご理解いただけると思いますが、経済倶楽部では「日本は破綻する」という一般メディアとは異なるメッセージを発信し続けてきました。このような風変わりなメッセージを送っていると、必ずといっていいほど風変わりな人から「詐欺師だ」というコメントを頂くことがある。 このような人たちは、自分の詐欺師になっていることに気づかない。 つまり、自分の約束を破るという詐欺行為を自ら行うことで、自分が自身の奴隷になっている本質を見抜くことができないのは、なぜなのか?   日本人は『奴隷』となり、なぜ騙される続けるのか? 音声ダウンロード(MP3) [5月7日収録] 『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』著者:適菜収 なぜ日本人は騙され続けるのか? 【第3回】 [英エコノミスト誌  4月28日号]   ツァラトゥストラってなに? ニーチェについて簡単に説明します。 ニーチェは一八四四年にプロイセン(今のドイツ)で生まれました。 幼少期から才覚を示したニーチェは名門のプフォルタ学院に進み、ボン大学で古典文献学の権威フリードリヒ・ヴィルヘルム・リッチュル(一八〇六~一八七六年)に師事します。その後、リッチュルの推薦により、二五歳の若さでスイスのバーゼル大学の古典文献学教授になりました。当時のニーチェは博士号も教員資格も取得しておらず、異例中の異例の抜擢でした。つまりニーチェは、世の中から天才として扱われていた。その後、体調を壊したこともあり、大学の教員を辞め、スイスやイタリアを周遊しながら執筆活動を進めていきます。 一八八九年に発狂。一九〇〇年八月に肺炎で亡くなります。 『 ツァラトゥストラ 』は、この周遊生活の中で書きあげられました。 「ツァラトゥストラ」は、ゾロアスター教の開祖ザラスシュトラ(紀元前一一世紀~紀元前一〇世紀頃)のドイツ語読みです。英語で読むと「ゾロアスター」になります。 しかし、ゾロアスターの思想とニーチェの哲学は関係ありません。 ゾロアスターと『ツァラトゥストラ』の主人公であるツァラトゥストラは別人です。 では、ツァラトゥストラとはなにか? ニーチェは著書『バイロイトにおけるヴァーグナー』について次のように述べます。 「読者はあの本にヴァーグナーという語が出て来たら、それをかまわず私の名前か、あるいは『ツァラトゥストラ』という語かに読みかえてしまってよろしい」 (『 この人を見よ 』) つまり、ニーチェはツァラトゥストラに自らの哲学を語らせたのです。 『ツァラトゥストラ』の冒頭は物語になっています。後半になるにつれ、物語の要素は薄くなり、ツァラトゥストラが一方的に自分の哲学を語るようになります。 この冒頭の物語は、近代大衆社会およびB層の問題を考えるうえで非常に重要です。 そこでは《終末の人間》が描かれているからです。 《終末の人間》は典型的なB層です。 私なりの抄訳ですが、しばらく『ツァラトゥストラ』の世界にお付き合いください。 〈 ツァラトゥストラは三〇歳になると、故郷を捨てて山に入った。 そして自分の精神と孤独に向き合った。それが一〇年間も続く。 しかし、ついに、彼の心は変わった。 ある日の朝、彼は夜明けの太陽に向かってこう語りかけた。 「太陽よ。もし、あなたが照らすものを持っていなかったら、あなたは幸福と言えるのか?」 太陽は一〇年間、ツァラトゥストラの住居を照らし続けてきた。しかし、もしそこに誰もいなかったら、太陽だって退屈だろうというわけだ。 「わたしもまた自分の知恵に飽きてしまった。まるで蜜を集めすぎたミツバチのように。この能力を人間に贈り与えなければならない」 というわけで、ツァラトゥストラは山を下りることにした。 「わたしは人間たちのところへ、下界へ下りていく」 山を下りる途中で森に入ると、突然、老人の聖者が現れ話しかけてきた。 「いまさら山から下りて、眠っている者どもに対してなにをしようというのか?」 ツァラトゥストラは答えた。 「わたしは人間を愛しています」 老人の聖者が反論する。 「わしは神を愛している。人間を愛することはない。なぜなら、人間は不完全なものだからだ」 ツァラトゥストラは一人になってから、つぶやいた。 「あの聖者は森の中に長年暮らしていたから、《神が死んだ》ことを知らないんだな」 〉   大衆はサル以下である ツァラトゥストラは久しぶりに会った町の人々に悪態をつきます。 〈 ツァラトゥストラは森からもっとも近い町に到着した。 [...]

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